Site Overlay

日本におけるペットの歴史

日本におけるペットの歴史

では日本で、人々がペットを飼うようになったのはいつ頃からだったのでしょうか。

家畜という意味では、縄文時代早期の頃には犬の家畜化が始まっていたといわれ、
また、弥生時代には水田耕作が始まったことから牛や鳥が家畜化されていたようです。
さらに古墳時代には馬が家畜化され、農作業や運搬などに使われていました。

日本で、動物がペットの対象となったのは平安時代の頃からで、
貴族社会で飼われはじめた猫が最初のペットだったのではないかといわれています。
外国から渡ってきた唐猫という効果な純血種で、
有名な藤原定家や藤原頼長の日記にも飼育していた愛猫への寵愛をしめした文章が残されています。
猫が死んでしまった時にも、人間と同じような手厚い対偶で悼んでいたようで、
現代のペットの扱いと通じるものがあります。

一方、犬が愛玩用として飼われるのは猫よりもずっと後のことで、
江戸時代の後期からだったのではないかといわれています。
生類憐れみの令を出し、犬公方の名で知られる徳川綱吉の時代を除けば、
犬は手厚い扱いを受けることなどは皆無であって、どの犬も野良同然の生活を送っていたのです。
江戸時代の後期であっても、将軍や大名の間で西洋種の大型犬が権威の象徴として流行したことをうけ、
あくまでもステータスシンボルとして飼われ始めたにすぎないようです。

ペット社会の変化

明治になってからは、社会が大きく様変わりしたことに伴い、
ペットとしての動物の飼育がごく一般的なものとなり、
大正時代以降には、愛玩動物の売買なども盛んに行われるようになりました。

明治時代の初期には、ウサギの大流行も起こり、
外国産の珍しい種などは高値で取引されていたようです。

猫については、外国と同じくやはりネズミを捕ることで重宝されていた要素はあり、
ネズミが大発生すると猫の価格が高騰するという現象も起きていました。
また、日本ではじめてペストが流行した1899年以降は、
ネズミ駆除の価値がますます大きくなり、猫の飼育が奨励され、
飼育される猫の数も著しく増えていったようです。
しかしこのようなペスト対策で重宝されていた猫の優遇に対して、
犬の扱いはあまりよくならず、不遇な扱いを受けていました。

番犬という扱いは受けていたものの、
放し飼いで飼い主の区別さえ曖昧な状況の中で飼われることが多く、
さらには明治6年の狂犬病の流行やその後の度重なる戦争などによって、
殺処分される犬が続出したのです。

犬がペットとしての市民権を得たといえるのは、戦後のことになります。
特需景気により復興にはずみがついた1950年代には、
小型でありながら良く吠えて番犬としても役にたつスピッツなどの犬種が大流行し、
1960年代には高度成長期にあった日本の豊かな生活の象徴としての室内犬が大ブームとなりました。
おとなしくて飼いやすいマルチーズや、ポメラニアン、ヨークシャーテリアのような小型犬は、
その後も人気を保ち続けて、現在でも高い人気を誇っているのです。